株式会社JR東日本情報システム

株式会社JR東日本情報システム

株式会社JR東日本情報システムは、東日本旅客鉄道株式会社(以下JR東日本)の基幹システム構築で培った技術と知識を基盤に、「鉄道」「Suica・駅サービス」「生活サービス」といったシステムソリューションを展開することで、JR東日本グループの幅広い事業シーンを支えている情報サービス企業である。
今回は、施設に届けられた遺失物を一括管理できるクラウドサービス「MONODOKO」の開発に、帳票開発コンポーネント「ActiveReports for .NET (アクティブレポート)」を利用したお話を伺った。

導入した製品

  • ActiveReports for .NET

導入前の状況

  1. 短納期で開発する必要があり、GUIで設計できて開発コストを削減できる製品を探していた
  2. 検索時のUXを高めるためにSPA(Blazor Server※)で開発する必要があり、ASP.NET Coreに対応している帳票ツールを探していた
  3. 遺失物管理業務で利用する法定帳票は、改ページや項目の増減といった複雑な制御が必要だった

導入の決め手

  1. 過去に別のシステムでActiveReportsを採用した実績があり、信頼性が高くGUIで直観的に帳票開発を行えるということを知っていた
  2. E-mailサポートやマニュアルの充実といった点を含め、手厚いサポートがあった
  3. Blazor Serverを利用するにあたりASP.NET Coreに対応していることがポイントだった

導入による効果

  1. GUIでの外観設計により、開発コストが削減できた
  2. ASP.NET Core対応により、Blazor Serverを利用して帳票開発を行うことができた
  3. 充実したマニュアルを参考することにより、複雑な法定帳票を簡単に設計できた
  4. 汎用的なサービスのリリースにより、業種を問わずサービスを提案できるようになった

どのような業種の方でも使える汎用的なシステムを開発

―はじめに、「MONODOKO」がどのようなサービスなのか教えてください。

柴谷さま
駅ビルやホテルといった施設に届けられた遺失物を一括管理できるクラウドサービスです。シンプルな操作・画面で、遺失物の登録や検索機能はもちろん、警察への届出業務を行うことができます。
遺失物法に準拠して、遺失物の拾得から警察への届け出・提出、遺失者からのお問い合わせや引き取り時の対応まで、遺失物取り扱い業務に必要な機能を搭載し、担当者の管理業務を支援します。

柴谷 博彦さま
企業情報システム部
JR本社業務支援プロジェクト
マネージャー

―煩雑な遺失物管理業務の負担を軽減できるのですね。サービス化に至った理由を教えていただけますか?

松田さま
弊社ではJR東日本様向けに遺失物管理システムの開発・運営を行っています。このシステムを展示会などで紹介したところ評判が良く、他業種の企業様にも導入いただこうと提案したのですが、鉄道向けに特化したシステムであることや元々商材化することを目的に作っていないものでしたので導入に伴うコストがかかるといった理由によりなかなか導入には至らず、大きな成果を得ることができませんでした。
そこで、商業施設やホテル、病院などどのような業種でもご利用いただけるようなシステムを今回新規で開発しました。

松田 知重さま
企業情報システム部
JR本社業務支援プロジェクト
マネージャー(開発当時)

.NETでSPAの開発ができる「Blazor Server」を採用。Blazor利用にあたって外せないポイントとは?

―MONODOKOの開発に「ActiveReports」を採用いただいたポイントを教えてください。

大﨑さま
先ほど話に出てきたJR東日本様向けのシステムでもActiveReportsを利用させていただいており、実績があり信頼性が高いというのと、開発効率が良いことを知っていたので導入に至りました。
また、帳票の開発がGUIでできて便利、サポートが充実している点も採用の決め手でした。法律が絡んでくるシステムなので、何か不具合があった場合はスピーディに解決する必要があり手厚いサポートがあるのは力強いですね。

大﨑 涼平さま
企業情報システム部
JR本社業務支援プロジェクト
エキスパート

柴谷さま
MONODOKOでは、ユーザーが検索する時のUXを高めたいという考えがありました。例えば、検索キーワードの一部を入力するとリアルタイムで検索結果の画面を表示するなど、差分の通信のみで高速な検索が実現できる技術を検討したところ、.NETでSPA(Single Page Application)が作成できる「Blazor Server」というフレームワークがあるということで、こちらを採用しました。
サーバー上のActiveReports(ASP.NET Core)で出力したPDF帳票をBlazor Serverアプリに配信する作りにしているのですが、Blazorを導入するにあたり開発ツールがASP.NET Coreに対応していることは外せないポイントでした。

―ActiveReportsがASP.NET Coreに対応していることは選定の大きなポイントになったのですね。最新のフレームワークであるBlazor Serverですが、導入するにあたって苦労した点はありますか?

柴谷さま
このシステムを商材化するにあたり、まず弊社の研究開発の制度で「Blazor Serverを使って新しい遺失物管理システムを作りたい」という要望を出して、機能を限定したプロトタイプを作成しました。社内で成果報告するとともに鉄道技術展といった社外イベントに出展したり、商材化しても問題ないことを確認してから開発を進めたのですが、Blazor は社内で新しく採用したテクノロジーということもあり構築当初はなかなかうまく通信ができないなどの苦労はありましたね。
ただ、何度か躓くことはあっても、研究開発した際に得たナレッジがあったのでそれを活用して問題を解決することができました。

GUI操作で簡単に外観を設計!複雑な帳票要件も容易に実装できた

―MONODOKOで扱う帳票の中で、主にどのような帳票にActiveReportsを利用いただいているのでしょうか?

大﨑さま
落とし物を拾った人が窓口に届け出る、施設の方がシステムに登録する、落とし主が落とし物を受け取る、落とし主が見つからない場合に警察に届け出るといった様々なシーンで使われる帳票にActiveReportsを利用しています。
特に警察に届け出る帳票は改ページや項目が増減するような制御などの複雑な帳票要件があり、その部分の作り込みにActiveReportsはとても重宝しました。

―実際にActiveReportsを利用してみていかがでしたか?

大﨑さま
GUI操作で簡単に帳票設計ができ、デザインをスムーズに変更できる点はすごく良かったです。
警察提出用の帳票は条件が複雑でどう実装したらいいのだろうと悩むこともあったのですが、グレープシティさんのマニュアルが充実しており、それを確認することですぐに実装することができたので助かりました。デザインも細かい制御も、基本的には順調に進められツールの素晴らしさを実感しました。

≫≫ ActiveReports for .NET ユーザーガイド

―システムを利用したお客様からの反応はどうでしたか?

柴谷さま
お客様にデモで提案した際、「こういうのを探していた」「警察に提出する帳票をシステムから出して持っていけるので現場が楽になる」「画面が分かりやすくて使いやすそう」といったお声があり、高い評価をいただいています。

―帳票をシステムから出せるのは良いというお声があるようですが、遺失物の管理業務をシステム化していない企業は手書きで対応しているのでしょうか?

松田さま
そうですね。Excelの帳票を紙に印刷して、手書きで対応している企業様も多くいらっしゃいます。こういったアナログな運用をMONODOKOで効率化していってほしいなと思っています。

今後の展開

―MONODOKOについて、機能追加やバージョンアップの予定はありますか?

柴谷さま
2021年3月にリリースしたばかりのサービスなので、まずはどんどん導入実績を作っていきたいです。汎用的に使えるようにするため現在は必要最低限の機能のみ搭載していますが、お客様からいただいた追加機能などの要望を集約して年1回くらいでバージョンアップしていきたいと考えています。

―新しい技術である「Blazor」の採用例を伺うことができ、とても参考になりました。本日はありがとうございました。


取材協力:2021年8月

MONODOKOは株式会社JR東日本情報システムの登録商標(商標登録第6325015号)です。

株式会社JR東日本情報システム

株式会社JR東日本情報システム

本社所在地〒169-0072
東京都新宿区大久保三丁目8番2号 新宿ガーデンタワー7F
設立1989年11月
主な事業内容・情報処理システムの企画・提案・設計・開発及び運用
・情報処理システムに係るコンサルティング
・ICT機器に係る機器等の開発、製作、保全及び販売
・ICT機器の設置及びこれに付帯する工事の請負
URLhttps://www.jeis.co.jp/

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