西鉄情報システム株式会社様

資産継承がしやすいこともミドルソフトウェアを使用する理由

西鉄情報システム株式会社は、鉄道やバスなどの運輸業をはじめ、不動産、流通・物流まで幅広く事業展開する“にしてつグループ”のシステム部門として1983年に設立。年間40件以上にも及ぶグループ内のシステム開発を一手に請け負う一方、コンサルティングから多種多様なシステム構築まで行うSI企業として日本全国で事業を展開している。
今回は、同社の主力製品として全国の自治体に利用されている税金滞納整理システム「レビィⅡ」に導入いただいているSPREADを中心にお話を伺った。

開発概要
開発案件業種使用製品
パッケージソフト「レビィⅡ」官公庁SPREAD for Windows Forms
にしてつグループの受託開発交通、不動産、流通 他SPREAD for Windows Forms
MultiRow for Windows Forms
ActiveReports for .NET 他

導入背景

直感的にわかる操作性の実現にはSPREADが必要だった

レビィはもともと福岡県下の自治体固有の「滞納整理システム」として開発がスタート。課税と収納管理に関するシステムはあるものの、滞納処理は業務が煩雑でシステム化が遅れていたという。

「個人情報、催告や差押などの案件状況、帳票類などそれまでバラバラに管理していた情報を一元管理するためには、開発に入るまでの要件定義にもっとも時間がかかりました。何しろ業務の流れが複雑。
担当者と何度も打合せをし、最終的にはフロー図を作成することで業務内容と対応状況をひと目で分かるように表現できましたが本当に大変でしたよ」と当時を振り返る有森氏。

苦労して作成したフロー図は製品化したレビィにもそのまま採用されている。(図1)

有森 洋一(ありもり よういち)氏
西鉄情報システム株式会社
事業本部 公共営業グループ

「開発ツールを探していた時期に出会ったのがSPREADです。他のグリッド製品では表組みや色の指定、表計算の範囲指定や条件指定などが思うようにいかなかったのですが、SPREADのトライアル版を試してみると自分たちがやりたいと思うことがすべて可能でした。そして何よりSPREADはExcel VBAと構造が似ていますし、豊富な機能もネーミングが分りやすいために、どのメソッドを使えばいいか、プロパティでどのように制御すればいいかなどを直感的に理解してプログラムできる点が気に入りました」とレビィ開発担当の待鳥氏は話す。

システム開発後、この福岡県下の自治体向け「滞納管理システム」は全国の自治体でも需要があると予想され、パッケージ製品「滞納整理システム」(Visual Basic版)として2001年に発売された。現在販売している「レビィⅡ」は.NET版として2012年に発売した3世代目の後継製品となる。

図1:レビィⅡのフロー図画面
初代レビィの頃から業務の全体像が把握できると好評

活用ポイント

約300の表画面はクラスとして継承させることで開発工数、修繕工数を削減

.NET版の「レビィⅡ」の開発では見た目は変えず中身を刷新。レビィは一度導入されると長期に渡ってご利用いただく製品のため、お客様が違和感なく.NET版に移行できるように、できるだけ見た目はこれまでの製品と同一にしたという。

「しかし中身はほとんど全てと言っていいほど、.NETのオブジェクト指向で作り直しました。レビィの400超の構成画面中約300画面でSPREADの機能を用いた表を使っていますが、.NET版ではその表の共通部分に関して“SPREADクラス”を作成することで開発効率と修繕効率の向上を実現できました。」(待鳥氏)

待鳥 耕一(まちどり こういち)氏
西鉄情報システム株式会社
技術開発本部 技術推進グループ

SPREADを継承したレビィ独自の“SPREADクラス”では、表中のフォントや背景色などが設定されているデータベースから値を読み込んでプロパティの初期値を設定する機能や、メソッド化したCSV出力やソートといった機能の共通化を実現している。メインで使用する表画面を部品化したことで、税法に準じて度々必要となるメンテナンス時の作業も、データベース値の変更やコードの一部変更だけで済むそうだ。

「部品化すれば安心して資産継承できるのが便利というのはレビィに限らず、受託開発でも同じです。業務システムにおいて一覧表や表計算は必要不可欠です。Excelのような画面といった要望も多いので、SPREADを使って代表的な表画面を開発して使いまわしています」と年間40件以上の受託開発を担当されている黒木氏もSPREADを使用する理由の一つとして資産継承の点を挙げられた。

図2:レビィⅡの代表的な表画面
400画面中300画面にSPREADで開発された表画面を使用

今後に向けて

ミドルソフトウェアを使用することで開発工数を減らして要件定義に時間をかける

「レビィⅡ」では法改正に伴うメンテナンスだけではなく、お客様窓口に寄せられる声を参考にバージョンアップを重ねている。

「今後の改善としてはグラフ機能の強化もいいと思います。現在も報告メニューはあるもののグラフ表現は限られた部分しかできていません。報告用のレポートもそうですが、日々の業務もグラフで見られた方が分りやすいですしね。加えて滞納処理業務は日付管理が重要なので、カレンダー形式で予定や進捗管理が一覧できればいいと考えています。」(有森氏)

「新規開発案件や機能強化ではこれからも、SPREADのようなミドルソフトウェアを積極的に活用していきます。やはり一度使用すると、自前のカスタムコントロールとは機能面において比べ物になりませんし、ミドルソフトウェアを使えば開発工数は大幅に削減できるという安心感があるからこそ、よりお客様にとって使いやすいシステムになるよう企画や要件定義に時間を割けると思うのです。」(黒木氏)

黒木 傑(くろき たかし)氏
西鉄情報システム株式会社
技術開発本部 システム開発グループ

グレープシティとしても同社の開発に貢献できるように、製品機能の向上に今後も務めていきたい。

取材協力:2014年10月

西鉄情報システム株式会社様

所在地〒812-0044
福岡県福岡市博多区千代四丁目1-33 西鉄千代県庁口ビル
設立1983年3月
事業内容 システムコンサルティング、システムインテグレーション、システム開発・運用・保守、パッケージソフト開発・販売、データエントリー、データセンターサービス
URLhttp://www.nishitetsu.ne.jp/

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