JClass ServerReport 6.2J
Java EEシステムに帳票生成機能を提供するコンポーネントです。帳票の細部にわたる外観設定や、帳票作成時の動的処理といった柔軟な設計が可能です。
概要
多彩なAPIで柔軟なカスタマイズ性を提供、Java EE帳票コンポーネント
JClass ServerReportは、Java EEシステムに自由度の高いレイアウトの帳票生成機能を提供する帳票コンポーネントです。帳票開発のための強力なAPIを豊富に備え、テンプレートの細部にわたる外観設定やデータ設定、実行時の動的な変更処理といった柔軟な設計が可能です。テンプレートの作成には専用のGUIデザイナが付属。直観的な操作でページをレイアウトできます。また、複数ページに渡るテンプレートの作成も可能です。基幹データベースに存在する業務データをフレキシブルに表現し、あらゆる業種のレポートニーズに応えるJava帳票アプリケーションを開発できます。
JClass ServerReportでできること
自由なレイアウトで帳票上にデータを表示したい
JClass ServerReportの帳票テンプレートではフレームレイアウト方式を採用しています。データを出力する領域をフレームとして定義し、ページ上の任意の位置に任意のサイズで配置することでテンプレートを設計します。レイアウト作業は専用のGUIデザイナで視覚的に行えます。どのフレームから先にデータを出力していくか順序づけたり、レイアウトの異なるテンプレートを複数作成して、どのテンプレートをどの順番で使用するかといったページの流れを指定したりできます。設計した外観スタイルはXMLとして保存し再利用することも可能です。開発者のコーディング作業を軽減し生産性向上を支援します。
ページスタイルや各種の要素を細かくカスタマイズしたい
JClass ServerReportは帳票生成のための強力なAPIを豊富に備えています。用紙サイズ、ヘッダやフッタ、といったページスタイルをはじめ、フレームの外観やフレーム内に表示するデータ形式、ページ出力順序の制御、表作成時のデータ設定、画像の表示方法などさまざまな要素を柔軟に制御できます。基幹データベースに存在するビジネスデータをフレキシブルに表現し、ダイナミックで多彩な帳票アプリケーションを開発できます。
システム利用者が編集・加工できる形式で帳票を生成したい
JClass ServerReportはRTF形式での帳票出力をサポートしています。テンプレートでデザインした書式はそのまま維持されます。RTFはMicrosoft Wordなどの文書作成ツールで自由に編集できるため、業務部門のシステム利用者がレポートを加工して営業資料を作成したり、汎用性のある申請フォームとしてWebサイト訪問者に提供したりできるなどドキュメントの活用範囲が広がります。
大きな画像を分割して出力したい
JClass ServerReportは画像の表示方法が柔軟です。1ページに収まりきらない大きな画像を縮小して出力したり、大きさはそのままに複数ページに分割して出力したりできます。分割の順序や表示位置についても設定が可能。 縮小表示では意味がわかりづらくなってしまう地図や配線図、工程図などをPDF化する場合などに最適です。
セキュリティや著作権を強化したPDF帳票を開発したい
JClass ServerReportはPDF帳票にセキュリティを設定できます。出力するPDFに対して、40/128bit RC4暗号化方式によるパスワードの設定や、ドキュメントの印刷や変更、コピーなどの許可・不許可を指定できます。 第三者による不正アクセスやドキュメントの改ざんを防止し、情報を保護します。また、文書のプロパティで表示されるタイトルや作成者の設定により著作権も保護します。
用途に合わせて出力する画像形式を選択したい
JClass ServerReportは運用環境に適した方法で帳票を生成できます。Servletでの帳票インスタンスの生成や、HttpServletResponseへの直接出力が可能です。また、ヘッドレスモードでの動作もサポートしているため、グラフィックスに対応していないUNIX系OSのサーバーなどでもクライアントブラウザに帳票を表示できます。幅広い運用環境を気にすることなく、あらゆるJavaシステムで帳票生成機能を実装できます。
機能・特長
新機能
リスト作成機能(PDF形式のみ)
箇条書きや順番リストをシンボルを用いてオートフォーマットで作成できます。順番リストで自動で付加される番号の種類は数字、アルファベット(大文字、小文字)、ローマ数字(大文字、小文字)の5種類から選択できます。
動画や音声などのメディアクリップ埋め込み機能(PDF形式のみ)
PDFファイルにオーディオやビデオなどのメディアクリップを追加できます。PDFバージョン1.5以上をサポートしているビューア(AdobeReader6.0 [2003年5月リリース])で閲覧が可能です。

PDFメタデータの設定(PDF形式のみ)
PDFファイルの「文書のプロパティ」で表示される「タイトル」や「作成者」などのメタデータを設定できます。

仕様
レポート設計 | デザイナによるページやフレームを単位とした設計 |
---|---|
フレーム | ページ内のデータ出力領域、ページ内に任意に配置 |
レポート定義ファイル | XML形式 |
テキストスタイル | フォント(種類、サイズ、色、スタイル)、インデント、配置、行間、段落間、上付き/下付き文字 |
ドロースタイル | 線種、線幅、色、塗りつぶしルール(奇偶/非ゼロ巻数) |
テーブルスタイル | 境界線、背景色、テキストスタイル |
スタイル定義ファイル | XML形式 |
サーバーサイドでの機能 | Servletでのレポート生成、HttpServletResponseへの直接出力、ヘッドレスモードでの動作 |
レポート作成機能 | 表作成、画像挿入、図形描画、数学関数、AWT系コンポーネントの挿入、JClass ServerChartの挿入、リスト作成 |
マクロ | ページ番号、総ページ数の出力、ローマ数字によるページ番号、総ページ数の出力 |
出力形式 | PDF/RTF |
PDF機能 | ハイパーリンク、ブックマーク、TrueTypeフォントの埋め込み、ウォーターマーク、セキュリティ設定、メディアクリップの埋め込み、メタデータの設定 |
必要システム
コンポーネントの種類
Java EEアプリケーション用コンポーネント
動作環境(サーバー)
OS
Windows 7/8/8.1/10 ※1/Server 2008/Server 2008 R2(x86/x64)/Server 2012/Server 2012 R2/Server 2016 ※1(x64)
Solaris 9/10/11(UltraSPARC)
AIX 6.1/7.1/7.2(POWER)
Red Hat Enterprise Linux 5.x/6.x/7.x(x86/x64)
Java環境
32bit VM
JDK 6.0/7.0/8.0
64bit VM
JDK 6.0/7.0/8.0
アプリケーションサーバー
Apache Tomcat 6.x/7.x
IBM WebSphere Application Server 7.0/8.0/8.5/9.0
Oracle WebLogic Server 11g/12c
日立 uCosminexus Application Server V8/V8.5/V9
富士通 Interstage Application Server V10/V11
動作環境(デザイナ)
OS
Windows 7/8/8.1(x86/x64)
※1 EdgeでのJavaアプレットの動作はサポート対象外となります。また、アンインストールはUninstall.exeを直接実行ください。
ライセンス体系
利用範囲 | ライセンス種別 | ライセンスの数え方 | ライセンス価格 | |||
---|---|---|---|---|---|---|
開発 | テスト | - | 開発ライセンス | 本製品の機能を組み込んでアプリケーションを開発できます。 | コンピュータ1台に対して1ライセンス必要です。 | 価格表 |
- | テスト | 運用 | 運用ライセンス | 本製品の機能を組み込んで開発したサーバーサイドアプリケーションを運用できます。 | サーバー1台に対し、プロセッサーのコア数に応じたライセンスが1つ必要です。 |
よくある質問
Q1. UNIXなどのOSで、GUI(デスクトップ)環境がない状態でも使用できますか。
はい、できます。Javaのヘッドレスモードなどを利用すれば、GUIのない環境においても使用できます。
Q2. レポートをどのようなファイル形式で出力することができますか。
PDF出力のほかに、Microsoft Wordで読み込み可能なRTF形式での出力にも対応しています。
Q3. 使用できるフォントを教えてください。
一般的なJavaアプリケーションと同様に、オペレーティングシステムに登録されたフォントを使用することができます。なお、PDF出力時にはTrueTypeフォントの埋め込みにも対応しています。
Q4. 大きなサイズの画像は、どのように表示できますか。
ページに収まりきらない大きな画像は、縮小して出力するだけでなく、サイズを変えずに複数ページに分割して出力することができます。その際の分割順序、画像出力後の処理の再開位置についても設定可能です。
更新履歴
2016.12.14 動作環境(OS/アプリケーションサーバー)を追加
OSとしてWindows Server 2016とAIX 7.2、アプリケーションサーバーとしてIBM WebSphere Application Server 9.0に対応しました。